私の書斎兼オーディオルームを前回のブログで紹介しましたが、この部屋は私のホルンの練習室でもあります。このコロナ禍の中、富山シティフィルの練習休止中に個人練習を続けられたのは、この室内での練習が苦にならない仕組みのおかげなのです。 この部屋では、自分の音をマイクで拾って、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)でリアルタイムに間接音を作成し、それを部屋の四隅に配置したサラウンドスピーカーから再生して、自分の音に被せながら楽器を吹くことが出来るのです。電気的に作成した響きではありますが、目をつぶって楽器を吹くと、ホールとまではいきませんが、あたかも広い空間で演奏しているようなバーチャル体験をすることが出来ます。これなら、長く練習しても苦にならない!?(唇が保たない方が問題だぁ…) さて、この実音に間接音をプラスするというアイデアは、我が家を建て替えた25年ほど前に遡ります。当時は、大画面テレビ(と言っても28インチ程度)とオーディオを組み合わせたサラウンド再生が流行っており、ちょうど、書斎兼オーディオルームの設計に時期が重なっていたこともその遠因になっていました。 部屋の防音をどうしようかと迷っていたときに、ヤマハの「アビテックス」という防音室のことを知りました。(当時は金沢にしかヤマハ・リビングの特約店がありませんでしたが、金沢まで何度も話を聞きに足を運びました。)この工法は簡単に言うと、部屋の中にもう一つ部屋を作って防音をするというものなのですが、この工法のオプションの一つに天井マイクにDSPを接続して作成した間接音を演奏する実音に被せてバーチャルなホール体験をすることができるシステムが紹介されていました。 費用の関係からそのまま採用することは出来ませんでしたが(天井マイクが手に入らなかった…)、二重構造を取り入れた防音室と部屋内のAVアンプ(ヤマハ AVX-2200DSP)のDSP部とマイク、サラウンド用に設置したスピーカーを生かして、同様なシステムを簡易に再現してみました。 このアンプのDSPは映画のサラウンド再生はもちろん、ウィーンのムジークフェラインザールやアムステルダムのコンセルトヘボウ、教会等のの間接音データの再生も出来る優れものでしたが、しばらくの間、間接音を付加したステレオサウンドやバーチャル空間での練習に一人悦に入っていましたが、やがて飽きてしまい、ほとんど使わなくなりました。 図らずも、以前に使っていたサラウンド再生システムがこのコロナ禍で再び役に立ったわけですが、あくまでもバーチャルなのは仕方がありません。早くこのコロナ禍が終息して本当の広い空間で吹きたいものです。
by htskawa
| 2020-09-26 22:19
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